「国家は破綻する――金融危機の800年」読了

国家は破綻する――金融危機の800年

国家は破綻する――金融危機の800年

例によって難しくてあんまりわかってないのですが、唯一理解できたのが第11章「通貨の品位低下によるデフォルト」で、紀元前4世紀の古代ギリシャから現代にいたるまで「どの時代にもみられる特徴」として

  1. 昔からインフレは、政府が国内債務(可能であれば対外債務も)の返済を回避するための強力な武器だったこと
  2. デフォルトを企むことにかけて、政府は天才的な創造性を発揮すること
  3. 統治者は臣民に対して強権を発動できるので、国内債務のデフォルトを「スムーズに」進行させられること(対外債務だとそうはいかない)
  4. 政府が通貨供給量を増やすのは、一つには(流通貨幣の価値を下げ需要に応じて増発すれば)実質貨幣残高に対するシニョリッジという税金を手にできるから。だがこのほかに、公的債務残高の実質価値を目減りさせ、あわよくばゼロにしようという魂胆もあること。

とまとめてある部分でした。

本書の原題は"This Time Is Different"(今回は違う)で、デフォルトしそうな状況でも皆「今回は違うかも」と思っていて...にもかかわらず、けっこう頻繁に国家は破綻しているというデータが示してあります。

日本もいよいよどうなんだろうと、この本も読んだのですが

日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル

日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル

読み終わって「そもそも守るべき資産がなかったわ」と安心したのでした。ただし借金がある人は利率を変動にしているとインフレになる前に金利の上昇が来て破産してしまうので、固定にしておきましょうとのことでした。でも借金もないから大丈夫!安心して、国が破産したら公園を耕すぞ!