「凄い時代」読了、その2
- 作者: 堺屋太一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/09/02
- メディア: 単行本
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前の記事(堺屋太一「凄い時代」読了 - ネット夜叉幻想)では国際情勢についての覚書でしたが、今回は国内についてです。
日本が今、何をするべきか
「明治維新」的大改革に踏み切ること
で、大改革とは、
気質(価値観)と体質(行動基準)と体格(社会構造)の三つを抜本的に変えねばならない。
具体的には
このなかで「地方分権の徹底(地域主導型道州制)」は納得でした。ここのところよく見る「都市」や「地方」を話題にした記事の問題意識がつながって、いろいろ整理できました。
例えば
そもそも地方が優遇されているので中央集権制が成り立っていたのであり、優遇されないのであれば地方は中央の言うことをきく理由がない…優遇できないけど全国一律に号令かけて皆そのとおりに動く、と考えるのは人が良すぎると思う。
地方自治にして、地方のなかで人口を集約するとしても…たいへんそう…夕張市の名前があがっているけど、人口が増えるときに開拓していったのと逆の順番で撤退するのかなと思う。
でも田舎は仕事がないのだから、自分たちのことは自分たちで考える、って仕事を与えたほうがいいよね。それがどんなに大変でも。
あとこの記事とか。
1.自由な人口移動
2.共通の通貨
3.各地方の財政的独立性日本では1と2を満たして3を犠牲にし、国が地方財政の赤字を補填しているが、この構造は長期的に維持できない。
ふむふむ。
もう一つの解は、すべて守って各地方を都市国家にし、地方交付税も補助金も廃止することだ。これは今のユーロ圏に近いが、大都市に人口が集中して過疎地からは人がいなくなり、北海道や沖縄の財政は破綻するだろう。
この「都市国家」が堺屋氏のいう「道州制」の別解みたいな感じなのかな。
あと地方のことは考えないで、沈んでいく日本の中で東京だけでもがんばろう!というのがこの一連の記事なのかな。。。
それで自分の問題として「どこに住むか」。
今のところ「地方都市」に住んでいて、「限界村落」ではない。でも、仕事がなくなれば徐々に大きい地方都市に移住していくべきなのか。それとも、ネットでどこでも仕事できるようになるのが先なのか。実は三度上京しているので、今度上京すると四度目の正直だけど、なぜかここしばらくは東京に住む気になれない…老後の前に、一度くらい外国に住んでみたいけれど、これは経済的に難しいかな…
(むかし転勤の多い仕事だったので、東京・名古屋・岐阜・京都・奈良・広島にそれぞれ一年以上住んだことがあるけど、いちばん住み難いのは『京都』です。ダントツ。都市のデメリット(物価が高い・交通機関や役所が横柄、等)を全て備え、しかしメリット(利便性など)はほとんどない。住みやすかったのは『奈良』と『広島』。地方都市としてちょうど良い大きさなのだと思う)
もう一度くらいこの本を読み返して、次は個人についての覚書をまとめるかも。
【追記】
こんな記事があがってました。