「ネオ共産主義論」読了
- 作者: 的場昭弘
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2014/07/18
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『共産党宣言』の中で、マルクスが重要視しているのは、共産主義者であって、共産党ではありません。同書に出てくる共産主義者像は、国籍を超えた存在で、共産主義の未来について確信はしているのですが、けっしてプロの政治家ではないのです。
そして同書の記述自体は、全編を通してプロレタリア階級に比重が置かれています。
ふむふむ。
ここで重要なのは、共産党とプロレタリア階級との関係です。他の政党と共産党はどこが違うのか、それはただ一つ、すなわち共産党が自国の枠組を超えているという点です。(略)共産党は世界のプロレタリア階級の前衛であり、プロレタリア階級に国家を超えた連帯を持たせる必要があるからです。
なるほど。そういえば昔から「万国の~」という枕詞がついていた気がします。昔からなのだけど、大企業がグローバル化している昨今、そのグローバル化が可能な土壌の恩恵を共産主義者の人たちも受けて、私のように全然知らない人の目に付くようになってきたということなのかも。グローバル化に反対する人たちは、グローバルな資本主義と共産主義の両方を敵視して右よりの国家主義に寄っていく感じでしょうか。でも政権をとった共産党は独裁になるので、国家主義というか覇権主義になって右でも左でも似た感じに…
また千年王国とかユダヤ教との関係の説明があり(マルクスはユダヤ人だったし)、陰謀論脳が刺激されました。そっち系の本も読んでみたいかも。